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【わかりやすい】消費税におけるリバースチャージ方式について

消費税

今回は、「リバースチャージ方式」について解説を行なっていきます。

こちらの記事も是非チェックしてみてください。

リバースチャージ方式導入の経緯

リバースチャージ方式が導入される以前では、急速に普及しているインターネットによる電子商取引につき、国内の事業者が行う場合と国外の事業者が行う場合とで課税上の公平性が取られていないことが従来より指摘されていました。

そのため、国外事業者が国境を超えて行う電子書籍・音楽・広告の配信等の電子商取引に消費税を課すこととなったのです。

「事業者向け電気通信利用役務の提供」について、国外事業者が一般課税売上割合が95%未満の場合にリバースチャージ方式が適用されます。

消費税の原則的な納税方法との違い

本来、消費税は事業者が商品を売った時に「預かった消費税」から商品を仕入れた時に「支払った消費税」を差し引いた金額を納付します。

「売った側」が消費税の納税義務を負うのです。

こちらの記事で消費税の基本的な概要について説明していますので是非チェックしてみください。

これをリバース(反対に)、「買った側」にチャージ(納税負担)させるのがリバースチャージ方式なのです。

リバースチャージ方式が適用される取引

リバースチャージ方式が適用される取引は「国外事業者が行う国内事業者向け電気通信利用役務の提供」とされています。平成27年4月の消費税法改正ではこの「国外事業者」の定義にも変更が加えられました。

これまでは役務(サービス)を提供する者の事務所等の所在地が国外か否かが判断基準でしたが、これからは「役務の提供を受ける者の住所地等」が国外か否かが判断基準となります。

「事業者向け」とは企業間で取引されることを示し、「電気通信利用役務」とはインターネットを通じて提供されるサービスを指します。

例えば電子書籍や音楽配信サービスのほか、クラウドサービスやネット広告の配信などです。「国外事業者が行う事業者向け電気通信利用役務の提供」には広告の配信などのほか、芸能・スポーツ等の役務の提供も含まれます。

リバースチャージ方式の申告の仕方

では実際に、具体的な例をもってリバースチャージ方式の申告の仕方をみていきましょう。

<例>
課税売上高:2億8,000万円
非課税売上高:7,000万円
課税売上割合:80%

課税仕入高:1億1,000万円
特定課税仕入:3,000万円

<納付税額の計算>
・課税標準額に対する消費税額
①課税売上高 2億8,000万円
②特定課税仕入れに係る支払対価の額 3,000万円

(①+②)×10%=3,100万円

(借方)売掛金 308M(貸方)売上 280M
                      仮受消費税 28M

・課税仕入れ等に係る消費税額
①課税仕入れに係る消費税額 1億1,000万円×10/110=1,000万円
②特定課税仕入れに係る消費税額 3,000万円×10/100=300万円

(①+②)×80%(課税売上割合)=1,040万円

(借方)仕入 100M(貸方)買掛金 110M
     仮払消費税 10M
(借方)仮払消費税 3M(貸方)仮受消費税 3M

決算整理
(借方)仮受消費税31M(貸方)仮払消費税 13M
    租税公課 2.6M   未払消費税 20.6M

・納付税額
3,100万円ー1,040万円=2,060万円

リバースチャージ方式による申告が不要とされるケース

課税売上割合が95%以上の事業者や簡易課税を適用する事業者は、当分の間、この特定課税仕入れはなかったものとしてリバースチャージ方式による申告は不要とされています。

国税庁HPはこちら

リバースチャージ方式による申告を要する者|国税庁

まとめ

いかがでしたでしょうか。

リバースチャージ方式は、消費税申告の中でもよく誤りの多いケースとなっています。

自社で行っている取引がリバースチャージ方式に該当するのかしっかり確認することをお勧めします。

個別のご質問については質問箱(https://peing.net/ja/kaikei_sodan)までよろしくお願いします!

ではでは。

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